映画「フィラデルフィア1993年のアメリカの映画です。
主人公アンドリューが不当に解雇されたとして裁判を起こします。アンドリューは同性愛者でありエイズ患者であったため、それによる偏見が原因だと確信していたからです。
アンドリューが弁護を依頼した弁護士ジョー。彼は同性愛者に対して偏見がありました。ただ黒人である彼自身も偏見を持たれ経験があります。
そこにあるのは差別であり、それに気づいたジョーは一旦は断ったアンドリューの弁護を引き受けます。
そして法を犯した相手と法廷で闘ううち、ジョーとアンドリューの間に通い合うものがうまれていきます。もちろんその一つは友情ですが、もう一つ死と向き合う姿ではないかと。
それはアンドリューがジョーに聞かせたオペラの歌詞にあります。
ウンベルト・ジョルダーノのオペラ「アンドレア・シェニエ」からの「亡くなった母を」という曲だそうです。
『母を亡くし、飢え、貧困、孤独と全てを失くした。生きる事が辛く、希望を失いかけた時「愛」が訪れた。生きなさい。私がその命となろう。あなたは一人ではない。私が涙をぬぐい、あなたを導く。希望を持ちなさい。私は愛なのです。私は神聖であり、忘却。私は天から降りてきた神です。私は愛なのです。』
その歌詞を唱えるかのように謳うアンドリューの姿に投影されているものが、スピリットの言葉として伝わってくるようです。
https://www.youtube.com/watch?v=kfr4SqnOviE
この映画は実際に起こった出来事が元になったとも言われています。トム・ハンクスがアンドリュー・ベケット(この作品でアカデミー賞主演男優賞受賞)とデンゼル・ワシントンが弁護士ジョー・ミラー。
実は、この映画は随分前に入手していました。しかし、途中まで見ても先に見進められず放置していました。
あることがきっかけで、法廷が舞台のこの映画を見てみようと思い立ったのです。必要なタイミングと言うのはあると思っている方ですが、きっとそれは今だったのだと、そういう意味の感動もありました。