この日一人で家にいた。夕食を食べ終った時、テレビもついていないし誰もしないリビングなのに何か音がする。雑音に近く小さい音だが確かに何かが聞こえる。一体何だろうと耳を澄ます。あれ?誰か喋っている?
・・・・・ でも部屋は私一人だし、しゃべっている存在などないはずだ。音の発信源がわからない。まさかとうとう出たのか?
いや、お盆でもあるまいしそんなはずはない。一旦冷静になろう。リビングから外に出てみた。
すると音はしない。と言う事はやはりリビングの中だ。で、誰? 誰が話してる?
聞こえないふり、つまり気のせい、と放置を決め込むのもありではないか? いや、そのうちこの声は止まるはずだ。まさかポルターガイストか?
人間は想像できない事実に直面するとおかしなことを考えるものだ。
リビングに戻り音に集中してみる。やはり誰か喋っている。女性の声だ。 で、で、誰?
音の方へと歩を進めると、私が座っている後ろにある棚の付近から聞こえる。いやいや、そんなところに女性はいない。そもそも私一人で誰もいないんですけど。。。まさか引出しの中から女性が飛び出てくるとか? それはないでしょ? と一人で会話をしながら引き出しを一段ずつ引いてみる。
あ!!!!!ここだ。
でも、何? 日用品しか置いていない。
んんんん?
なんとラジオであった。
これは父が入院した時に新しいのが欲しいと言い、一緒に買いに行ったラジオで家を整理していた時に出てきたものだ。災害用に使おうと日曜品の入っている引出しにしまっておいた。
取り出して確認してみると、電源はオフの状態。電池は入っているが取り換えた記憶はない。
こんなことってあるの?
なんでもいいけどビビらすのはやめてください。